もうすぐ幼稚園も卒園するし、小学生になるのに指しゃぶりが止められない。指しゃぶりを止めさせようと叱ってもなかなか止めてくれない。親の目に付かないところへ隠れて指しゃぶりをしている。指しゃぶりのし過ぎで吸いだこが出来てしまって指が変形している・・・。
などなど、お子さんの指しゃぶりに悩んでいる親御さんは多いのかなと思います。
我が家の息子は、放っておいても指しゃぶりが治まったのでなんとも無かったのですが、周りのおうちでは子供の指しゃぶりで悩んでいるお父さんお母さんが多くいます。
今回はその指しゃぶりの原因や、指しゃぶりが与える影響に関してです。
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目次
指しゃぶりの原因
まず、何故子供は指しゃぶりをしてしまうのでしょうか?その原因から考えてみましょう。原因をしっかりと考え、 bを見極めてから対策を考えましょう。
眠気
指しゃぶりを行なう一つの原因が「眠気」です。
授乳期の赤ちゃんは眠くなるとお母さんのおっぱいを求めますよね。その行為には
- お乳を飲んで満腹になってから寝たい
- 乳首を吸う感覚が心地よいので、そのまま寝たい
といった意味があります。お腹を満たすことだけが目的ではないんですね。その行為自体に安心感を求めて、寝る前にママのおっぱいを求めるそうです。
授乳期が終わったとしても、やはりその感覚が残っているようで眠くなるとおっぱいを飲む状況を求めるそうです。でも、授乳期が終わっているとママのおっぱいはもらえないので仕方なく自分の親指を吸ってしまいます。赤ちゃんの親指はママの乳首と同じような大きさをしていますし、常に近くにあるものなので吸いやすいみたいですね。
そのため、赤ちゃんは眠気を感じると授乳期の感覚を求めて指しゃぶりをしてしまいます。
寂しさ
寂しさも指しゃぶりの原因になります。
大人は寂しさを感じると誰かと話をしたくなりますし、遊んで寂しさを紛らわそうとしますよね。もし、そんな相手がいなかったとしても大人は自分で何とか解決できます。
しかし赤ちゃんの場合は寂しくなっても自分ではどうすることも出来ませんよね。出かけるわけにはいきませんし、誰かに話をすることも出来ません。そのため、寂しさを埋めるために指しゃぶりをして落ち着こうとします。
これも先ほどと同じように、ママの胸に抱かれていた感覚を味わおうとして指しゃぶりをすることが多くあります。ママに抱っこしてもらっていたあの暖かい感覚を思い出すために指しゃぶりをして気持ちを落ち着けているんですね。
こう考えると、なんだか指しゃぶりをしている子供が可哀相に感じてしまいます・・・怒れないですね(笑)
ストレスを感じている
眠気を感じたときも、寂しさを感じたときも、赤ちゃんが気持ちを落ち着かせるために無意識のうちに指しゃぶりをしている可能性が高いですね。
つまり、何かに対してストレスを感じているために指しゃぶりをしています。ストレスを感じているために指しゃぶりをしているとしたら、怒られることによってさらにストレスが溜まってしまいますね。
ストレスを感じて指しゃぶりを行なっている場合には、叱るのではなく別の解決法を探すべきかもしれません。
親に見て欲しい
また、指しゃぶりに対して注意していたとしても子供は「指しゃぶりをすると話しかけてくれる」と認識しているのかもしれません。つまり、親の目を引くための方法として指しゃぶりをしている可能性もあります。
これは赤ちゃんとのコミュニケーション不足が関係しているのかもしれませんね。ママに注目してもらいたいけど、いつも話しかけてくれないから悪いことをすれば注目してくれると感じているのかもしれません。
悪いことと認識しながらしてしまう、罪悪感や劣等感を感じながら行ってしまうことは赤ちゃんの精神衛生上よろしいとは言えませんね。悪影響を与えてしまいます。
無意識
完全に無意識に指しゃぶりをしてしまう子供もいます。ストレスを抱えていたり、パパママに見てもらいたいから指しゃぶりをしているわけではなく、なんとなくの安心感から指しゃぶりをしている子供もいます。
赤ちゃんだった頃の名残があるため、指しゃぶりをすることを当然のように感じてしまっているんですね。赤ちゃんは胎児の頃、ママのお腹の中にいる頃から指しゃぶりをしているそうです。そのため、その時期からずっと癖になってしまっている可能性もありますね。
指しゃぶりが与える影響
では、指しゃぶりをしていることによって赤ちゃんにとってどのような影響が出てくるのでしょうか?実際のところ悪影響はあるのでしょうか?悪影響が無いのであれば指しゃぶりを止めさせる必要は無いのかもしれませんね。
吸いだこが出来る
指しゃぶりを続ける子供は「吸いだこ」と呼ばれるタコが出来てしまいます。赤ちゃんの時期に出来る吸いだこは唇に出来ますよね。授乳の際に力強く吸おうとして上唇の皮膚が負けてしまい、めくれてタコになってしまいます。
しかし、指しゃぶりによる吸いダコは指に出来ます。指しゃぶりをし出す頃には離乳食も始まっているでしょうし、ある程度のものを口に運んでいるので唇の皮膚も強くなっています。
指しゃぶりをする時に子供は口の中で舌を使って指をしゃぶっています。その舌があたる部分が毎回同じになるので指の皮膚が負けてしまい、その部分に硬いタコが出来ます。
吸いダコは基本的に指しゃぶりを始めた赤ちゃんにはできるものですし、指しゃぶりを止めれば無くなるものですのでそこまで心配しなくても大丈夫かもしれませんね。
指や爪が変形する
指しゃぶりをしている子供で、中には指や爪が変形してしまう子供もいます。
これは、指しゃぶりをするときの吸う強さに関係しています。吸う力が強すぎるために指や爪が変形してしまうんです。
変形するだけならまだしも、中には指しゃぶりの吸う力が強すぎて爪がはがれてしまう子供もいるようです。爪はまた生えてくるものと分かってはいても、親としては驚きますし心配になってしまいますよね。このまま大人になっても指が変形したままになってしまうんではないかと心配になるかもしれません。
子供のうちは骨も柔らかいですし、どんどん成長していっている途中ですので基本的には成長とともに指の変形も治っていきます。
歯並びが悪くなる
これはメジャーな話かもしれませんが、指しゃぶりをしている子供は歯並びが悪くなってしまう可能性があります。子供の指しゃぶりの頻度や吸い方によって違いますが、ほとんどの場合は出っ歯になってしまう傾向にあります。
強く吸う為、上唇にタコが出来てしまうように上の歯が前に出てきてしまい、逆に下の歯が内側に引っ込んだ形になってしまいます。
乳歯しか生えていない時期(~4歳、5歳)くらいならば、まだ影響も少なく永久歯が生えてくるときにしっかりと矯正されている可能性があります。しかし、永久歯が生えてきている小学生頃になると、そのまま歯が成長しますしアゴの骨格形成に悪影響を与えてしまう可能性もあります。
歯並びが悪くなる傾向にあるならば、指しゃぶりは早めに止めさせたいですね。
指しゃぶりの止めさせ方
では、指しゃぶりを止めさせるためにはどうすればいいのでしょうか?無理やり叱っても余計ストレスを溜めてしまう気がしますし、優しくなだめるだけでは隠れて指しゃぶりをしていることもあります。
子供に対して悪影響を与える方法、指しゃぶりを加速させるような方法には注意が必要です。
しない方が良いと理解させる
当然のことかもしれませんが、まずは指しゃぶりをしない方が良いということを理解してもらいましょう。「指しゃぶりが悪い!」では無く、「しない方がいいよ」くらいのニュアンスで伝えましょう。
指しゃぶりをしている姿を見かけたら、目の前で一緒になって指しゃぶりをしてみましょう。そして「痛い!」と言って止めましょう。すると子供も”指しゃぶりをすると痛くなるのか”と理解してくれるかも知れません。この時にはかなりオーバーリアクションでしてみましょうね。
子供がビックリしてしまうかもしれませんが、指しゃぶりをするとあんなに怖いことがあるのか、と理解してくれれば指しゃぶりを止めるきっかけになります。
指しゃぶりを止めたら褒める
指しゃぶりを止めさせるためには、褒めることも重要です。先ほどの方法で指しゃぶりを止めてくれたらしっかりと褒めてあげましょう。
特に、ストレスを感じて指しゃぶりをしている子供の場合はこの褒める方法が効果的です。褒められたことで「パパ、ママが見てくれている」と感じてくれるので指しゃぶりをしなくても安心することが出来るようになります。
褒めるという行為を精神安定剤として使用してあげる方法ですね。子供は褒められたときには、また褒められたいので同じようにしようと思うものです。
手先を使った遊びをする
子供の中では指で指しゃぶりをすることが当たり前になってしまっているのかもしれません。そのため、まずは指しゃぶり以外の使い方を教えてあげましょう。
折り紙を折ったり、お絵かきをしたり、指遊びをたくさんしましょう。パパ、ママとしっかりと手を使ったスキンシップが取れるようになると指しゃぶりも徐々に解消されます。
それまでに感じていた不安や孤独感も解消できますので、精神的に安心することが出来ます。この方法を取る事で指しゃぶりの根本的な解決が出来るかもしれませんね。
相談する
いろいろな対策を行なっても指しゃぶりを止めてくれない子供もいるでしょう。そういった場合には小児科などの病院で相談してみましょう。
「指しゃぶりくらいで病院は・・・」と少し引け目を感じているお父さんお母さんも多いかもしれません。しかし、指しゃぶりも子供の成長に大きく影響することですのでしっかりと対処することが大切です。恥ずかしがらずにしっかりと相談してみましょう。
止めるために強制はしない
指しゃぶりを止めさせるために、強制的に指しゃぶりが出来ない状態を作ろうとする親御さんもいますね。
指しゃぶりをしているのを見かけたら「ダメ!!」と大声で怒ったり、バッと無理やり手を離したり、中には指にワサビやカラシを塗って指しゃぶりが出来ない状況を作ることもあるようです。
しかし、そういった方法で指しゃぶりを止めさせるのは効果的とは言えませんね。それでは単なる脅しになってしまいます。
「パパ、ママは怖いことをする」と思われてしまうと、それがストレスになり親が見ていない場所で指しゃぶりをするようになります。親の前でしないだけで、隠れて指しゃぶりをしているのでは何も解決になりませんね。
しっかりと言い聞かせることは大切ですが、強制してしまうことは内容にしましょう。しっかりとお子さんに対しての愛情を持って接してあげましょう。